飯梨地区の種まき(令和4年)

雨の中の種まき

4月29日、八なお米穀店で販売予定のお米の種まきを行いました。

大雨と暴風で不安でしたが午後には落ちついて小雨の中での作業でした。

種まきとは?

種籾

写真の種もみを田んぼに直接播く、直播(ちょくはん)という方法もありますが、栽培が難しく高い技術力が必要なので、ほとんどが事前に苗箱で苗を育ててその苗を田植え機で田んぼに植える手法が一般的です。

飯梨地区でも全農家がこの苗を田んぼに植える手法で行っています。

芽出し

もみの浸種

種まきの1週間程度前にきれいな水に種もみをつけて種もみの目を覚まさせる工程です。

※もみがハト胸状態に膨らむまで発芽させます。

苗箱に土を敷き積める

苗箱に土を敷き積める

お米は苗箱を使用し苗を育てます。

まず、苗箱に土を均一に敷き積めます。

種まき機で苗箱に種もみと覆土を播く

種まき機

写真は種まき機です。

土を入れた苗箱を流すと、種もみとその上から土を被せてくれます。

向かって左側のレールから苗箱を流すと緑色の容器から種もみを播き、中央部分で水をかけ、右側の容器から覆土を播く仕組みになっています。レールに苗箱を乗せると自動で流れていきます。

※苗箱に入れる土は「やすぎソイル」という育苗用の培土を使用しています。覆土には含まれてませんが、種もみをまく下地の土には肥料分が含まれていて、苗の生育を良くしてくれます。

種まき後は

苗代1

種まきが終わるとビニールハウスで苗が10㎝程度になるまで20〜25日程度(生育状況によります)育てます。飯梨地区でも少なくなりましたが、今回は写真のように田んぼに苗代を作りそこで苗を育てます。

これが重労働。

種まき後の苗箱は1枚で6、7kgの重さがあります。耕作地1ヘクタール(10,000㎡)あたり200枚程度の枚数が必要となりますが、この数を種まき機と軽トラから積み下ろしするとなるとかなりの重労働です。普段農業をやってない人が1人でこの作業を行うと手の平の皮がズル剥けます^^;

あと繰り返しの積み下ろしで腰もやられます💦

今回は親戚やご近所さんに手伝ってもらったので大丈夫でした。飯梨地区の農家は高齢者ばかりで平均60〜70歳にもなりますが、田舎のおじいちゃん、おばあちゃんの力強さに驚きしかありません^^;

若者(36歳)?と言っていいかわかりませんが、飯梨地区の農家の中では最年少の私がもっと頑張らないといけないなぁと改めて考えさせられます。

田んぼに苗代を作る

苗代2

今回は田んぼの一部に苗代を作ります。(4月30日)

ポリーシートを敷く

苗代作り1

まず箱底から根を通させないようにするため、透明で穴の空いたポリシートを敷きます。

前日の大雨で水位が高めです。

この後、作業を中断し水抜きをしました^^;

苗箱を並べる

苗代作り2

これも重労働。

田んぼより一段高い道路上の軽トラから苗箱を降ろしてポリシートの上に敷き詰めます。

ただでさえ重い苗箱が、田んぼに足を取られるのでより重くなり腰に負担がかかります。

被覆シートを被せる

苗代作り3

保温性を高めるため透明な被覆シートをを被せます。

苗代の骨組みとなる支柱を立てる

苗代作り4

アーチを描くように一本の支柱を曲げて苗代の両橋の土に挿します。

ビニールシートで覆う

苗代作り5

骨組みの上に苗代の外皮となる厚手のビニールシートを被せます。

支柱でシートを押さえ、両端に泥をかける

苗代2

ビニールシートを固定して苗代の保温性を高めるためにシートを支柱で押さえシートの両端に鍬で泥をかけます。

※泥の代わりに土嚢を置いたりすることもあります。

苗代づくりは風が強いとシート張りがとても大変です。

例年、苗代づくりの最中にシートが風でめくれ大変な思いをしていますが、今年は風も穏やかで作業がしやすい天候でした。

最後に

これで苗代は完成です。今回は前日の大雨の影響もあり、田んぼに水が溜まりすぎているというハプニングもありましたが無事に「種まき・苗代作り」を終えることができました。

ちなみに途中で「苗代を覆うシートが足りない!」というハプニングもありました。^^;

約1月後の田植えのときにしっかりと苗が育っているか不安はありますが、水の管理等しっかり行って元気に育った苗で田植えができることを楽しみにしています。